KOGASとの60秒インタビュー

fKOGASのCEOであるYoung-Doo Kim氏に60秒間のインタビューを行いました。

 

過去1年間で、水素エコシステムと水素コミュニティでどのような変化がありましたか?

最近、世界中の企業と政府が水素エネルギーに寄せる関心が高まり、それを追求する意思をさらに強くしていると思います。この傾向は昨年10月に東京で開催された水素閣僚会議と、昨年1月にダボスで開催された世界経済フォーラムで明確に示されました。その際に、ビジネスリーダーと国家の幹部は熱心に水素産業のこれからの道について議論を交わしました。韓国も例外ではありません。過去3年間、水素ビジネスに参入する民間団体の数が増え続けており、韓国政府は2019年1月に水素経済推進のためのロードマップを発表することで、国内の水素エコシステムの育成を主導しています。韓国政府は水素充填ステーションの全国的な設置も計画しています。そして、2019年末までに現在14のステーションを86に増やす目標を掲げています。韓国政府が継続的なサポートを提供し、国家の新しい成長の原動力として水素産業を推進することが期待されています。

水素関連のイノベーション、応用、テクノロジーの中で将来、最も期待できるのはどのようなものですか?

私の答えとして挙げることができるのは、水素の液化技術でしょう。圧縮ガス状態の水素を輸送のために液化すると、その体積は10分の1程度に減少し、水素の輸送効率が向上します。水素の液化技術により、水素の活用のための仕組みが大きく変化すると予想されます。韓国では、その地理的位置により、パイプラインによる輸入は容易ではありません。水素の液化技術が実用化されれば、海外において再生可能エネルギーを用いて生産した液化水素を韓国が安価に輸入できるようになり、韓国のエネルギーセクターにおいて脱炭素化が加速します。

貴社で特に自信をお持ちの水素関連のマイルストーンが最近ありますか、もしくは将来的にありますか?

今年、韓国においてHyNetという特別目的会社が設立されました。これは、水素充填ステーションを建設する企業です。韓国ガス公社(KOGAS)はHyNetの設立のための委員会の立ち上げと運営に主導的役割を果たしました。この会社は、2022年までに100の水素充填ステーションを設置します。全国的に水素充填インフラを設置すれば、水素燃料電池車(FCV)のオーナーの不便が大幅に解消され、水素へのアクセスが拡大すると予想されます。

貴社では現在どの分野の水素開発と活用に投資していますか?

KOGASは、水素充填ステーションの建設と運営に必要となる機材と重要部品を開発する取り組み、また供給コスト削減を目的とした、天然ガス改質による水素生産のための専有技術を開発する取り組みを強化しました。現在、KOGASは政府が発注した研究開発&プロジェクトを実施しています。これは、段階的に処理能力を高めることを目指して、水素充填ステーションの主な部品、ステーションの運転技術、水素生産向けの改質の専有技術を開発するためのものです。

水素の活用と並んで、KOGASはHyNetに投資することにより全国的な水素充填インフラの確立を支援することを計画しています。水素の安定供給を確保するため、KOGASは既存の天然ガス供給設備と技術プロセスを活用して主要都市に水素生産基地と、それに付随する水素輸送インフラも建造します。

近い将来、水素で最大の課題は何になるとお考えですか?また、それにどのような取り組みを期待しますか?

水素の最大の課題は、価格競争力だと思います。環境にやさしいエネルギーとして、水素には多くのメリットがあります。しかし、従来のエネルギー源に比べ、価格競争力は高くありません。世界の水素産業が規模の経済を享受し、水素の生産効率の向上を達成し、最終的に水素の価格を押し下げるに至るには、まだ時間がかかります。水素産業の発展を助けるため、業界の初期においては系統的なサポートと研究開発&投資が欠かせません。したがって、私たちは、水素協議会が水素エネルギーの訴求を強化し、価格競争力を高めるために、メンバー各国の間の支援を広げ、協力を推進する重要な役割を果たすことを期待しています。

現時点で水素をめぐる最大の誤解はどのようなことだとお考えですか?

水素は日々の生活でだれもが手に入れることができる普通のエネルギー源ではありません。水素爆弾を連想させることから、水素の安全性について懸念があることも事実です。しかし、水素爆弾は陽子と中性子をひとつずつ持つ重水素を用いるもので、陽子ひとつだけを持つ通常の水素とは異なることに注目すべきです。重水素は自然界にはほとんど存在しません。仮に存在したとしても、重水素は周囲温度が1億℃を超えない限り爆発しません。よって、重水素が自然に爆発する可能性はほとんどゼロということができます。発火温度がとても高いため、普通の水素は簡単には燃焼しません。さらに、水素は極めて軽く、空気中に速やかに消散します。適切なプロセスと安全基準に従い、最新の水素ガス管理技術を応用して取り扱えば、水素は天然ガスやガソリンなどの他の通常の燃料と同様の安全性を持つものと確信しています。

水素の将来をひと言で表すとしたら、どのようになりますか?

水素は次なる有力エネルギーであり、私たちが直面している環境問題を解決するということです。 

この投稿を共有

Share on facebook
Share on google
Share on twitter
Share on linkedin